今年も残すところあと1日=みんな大好きリストの時期!ということで、Audiobunnyゆかりの面々に07年ミュージック・ライフを彩ったお気に入り作品のリストを作ってもらいました。あなたがまだ聴いていない、素敵な作品との出会いのきっかけになりますように・・・
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今年はあまり新しい音楽を聴かなかったから、たぶんこの12ヶ月の間に聴き逃した作品や忘れてしまった物も多いと思うけど、少なくとも音楽は聴き続けた。新人の作品で僕が興味を抱いたのはNew Kidsというバンドのアルバム(Pianoのメンバーが新しく始めたユニット)だけど、出るのは08年だからもうちょっと待たないとね。というわけで、今年は昔の音楽を聴いて過ごすことが多かった。(Matt Dornan/Graphic Designer&former Editor of Comes With a Smile)
Art Of Fighting/Runaways (Remote Control)
オーストラリア発のこのバンドは、3枚連続で僕の期待を裏切らなかった。待った甲斐はあった…彼らはアルバムごとにしっかり時間をかけるバンドだけど、3作のどれも僕は好きだ。アルバムのどこにも無駄がないし、素晴らしい瞬間がたっぷり含まれている。
Karate/595(Southern)
解散してしまったボストンの3人組、カラテが残してくれた素晴らしいライヴ・アルバム。サウンドは抜群だし、選曲も最高。優れたミュージシャンシップが、必ずしも退屈な音楽に終わらないことを証明する1枚。
matt pond PA/Last Light(Altitude)
バンドのラインナップは変化し続けているものの、マット・ポンド・サウンドの輝きは損なわれない。これまででもっとも冒険的な作品でもないし、マット・ポンドの最高傑作とは言わないけれど、1時間割いて聴いても決して後悔させられないはず。
Mother Hips/Kiss The Crystal Flake
Ball Point Birds/Two Discover(Camera/Poncen)
ティム・ブルームとグレッグ・ロイアコノの2面性を伝える作品。マザー・ヒップスは果たして「Green Hills Of Earth」(01年)を越える作品を作れるんだろうか…?という疑問も感じつつ、最新作はバンドの良い点をすべて網羅したアルバムになっている。今の時代、決してファッショナブルじゃないのかもしれないけど、マザー・ヒップスとそのアコースティックなサイド・プロジェクト=Ball Pond Birdsの2枚を通じて、ティムとグレッグは西海岸シンガー・ソングライター風なアプローチがまだ有効だということを示してくれた。
Tara Jane ONeil/Wings. Strings. Meridians.(Yeti Publishing)
僕のもっとも敬愛するシンガータラ・ジェイン・オニールから届けられた、なんとも美しい本とCDのパッケージ。CD編にはライヴ音源、サウンド・コラージュ、デモ音源を収録。彼女のどの作品にも言えることだけど、聴き手にとってはやや難解とも言えるパートの中に、すべてを超越するような美の瞬間が宿っている。本には彼女自身の手になる美しいドローイングおよび絵画作品が収められていて、秀逸な出来映えだ。
Pinback/Autumn of the Seraphs(Touch&Go)
一瞬「ヘビメタ・バンドのアルバムか?」と見まごう妖しいジャケットに包まれた作品ながら、このアルバムは(僕個人としては)不満の残った前作「Summer In Abaddon」(04年)を上回るパワフルなピンバック・レコードになった。奇妙でしかもすさまじくキャッチーな、癖になる作品。とはいえ、歌詞はこれまで通りぼんやりしていて曖昧なんだけど。
Rogue Wave/Asleep At Heaven’s Gate(Brushfire)
彼らがなぜサブ・ポップからブラッシュファイアに移籍することになったのか、その事情は僕にはよく分からない。しかしローグ・ウェイヴの本サードは、やや期待はずれに終わったセカンド「Descended Like Vultures」(05年)をしのぐいい出来。長ったらしいレコードなのは認めるけど、野心的で多彩な作品なのは間違いない。こういうレコードがもっとイギリスで認められていたなら、僕はイギリスを去ることはなかったと思う。
The Shins/Wincing The Night Away(Sub Pop)
2006年の作品だとばかり思い込んでいたけど、アルバム・スリーヴは「2007年」と謳っているのでそれに従うことにした。聴いた当初は、果たしてこの作品はシンズのセカンド「Chutes Too Narrow」(03年)に匹敵するクオリティのアルバムだろうか??と迷いも感じたけど、何度も聴き直した結果、この作品はその評価に値すると納得。
Sloan/Never Hear The End Of It(Yeproc)
1枚のCDに30曲…!こういう作品を出せるのは、レコード会社のトップにブツクサ言われる心配のない、自主レーベルを持っているスローンのようなバンドだけだろう。それだけにもちろん完成度の面ではムラがあるけれど、優れたポップ・ジェムが詰まっている。
The Weakerthans/Reunion Tour(Epitaph)
恐らく、ウィーカーザンスに見合うだけの評価を僕はまだきちんと与えてきれていないな――という意見を抱くようになるまで長いことかかったし、この作品を1回聴いた段階では正直がっかりさせられもした。でも、このアルバムは聴き続けることで良さが沁みてくる、そんな作品だと思っている。
●リイシューその他
Nick Drake/Family Tree(Island)
ニック・ドレイクはもっと正当に扱われていいアーティストだが、グレイテスト・ヒッツ・コンピレーション乱発の代わりに、こうしてやっと真の意味での未発表アーカイヴ音源がファンの耳に触れることになったんだからまだいい方だろう。これに較べると「Fruit Tree」ボックス再発は悲惨なものだったし、本来の役目を果たさずに終わった作品だったと言える。
The Monkees/Headquarters
The Monkees/Pisces, Aquarius, Capricorn & Jones(Rhino)
リイシュー作品のお手本。2枚とも名作だし、モノラル/ステレオ双方を収録+ボーナス・トラック多数収録+資料価値の高いライナーノーツ付きというナイスな再発。
Judee Sill/Live In London (The BBC Recordings)(Water)
恐らくこれでジュディー・シル未発表音源の発掘は打ち止めになるだろうけど、Water Recordsによる、またしても優れたリパッケージ仕事のひとつ。
Elliott Smith/New Moon(Kill Rock Stars)
このアルバムが2枚組である必要性は正直あまり感じないし、楽曲のセレクションについてももうちょっと頑張れたはずだと思う。というか、エリオット・スミス本人以外に彼のベストな楽曲を選べる人間はいなかったんだろうし、この作品もその論を覆すには至っていない。興味深い作品ではあるけれど、このアルバムは間違っても「Either/Orパート2」ではないので悪しからず。
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